マンションにエコジョーズ給湯器を設置したい!追加費用はいくらかかる?

マンション エコジョーズ


ガス給湯器のエコジョーズは、2002年に初めて登場してから15年以上が経過しました。
 
2010年には業界団体や給湯器メーカーなどによって「エコジョーズ化宣言2013」が表明され、特定の設置状況のものを除いてエコジョーズの普及が推進されてきました。

でも、どんどんエコジョーズ給湯器が普及する中、マンションなどの集合住宅だけはなかなかエコジョーズ化が進んでいません。
 
マンションにエコジョーズが普及しない大きな原因が、ドレン排水の処理の問題です。
 
このページにたどり着いた方の中には、給湯器の交換を業者に見積りしてもらったら「エコジョーズは取付できません。」と言われてしまった、という方も多いかもしれません。
厳密に言うと、”不可能”なのではなく”高くつくから実質的に難しい”ということなのです。
 
今回は、マンションなどの集合住宅でエコジョーズを導入しようとした場合、通常よりも何にどれくらい余分な費用が掛かるのかをまとめてみたいと思います。

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マンションでも追加工事なしでエコジョーズが導入できる条件

マンションなどの集合住宅だからと言って、すべてがエコジョーズの導入に多額の追加費用が掛かるわけではありません。
要は給湯器から出るドレン排水をちゃんと処理できればいいのです。
 
なので、マンションでもベランダに給湯器が設置されている場合や、PS(パイプシャフトもしくはパイプスペース)設置の場合でも、PS内に排水口があれば全く問題なくそのままエコジョーズを設置することが出来ます。

ただ、従来型(非エコジョーズ)の給湯器が設置されているマンションのPSには、まず排水口が設けられていることはありません。
エコジョーズが普及し始めた以降に設計されたマンションで、最初からエコジョーズが設置されているマンションくらいにしか排水口はないでしょう。

PSには汚水管や他の雑排水管も通っていますので、それを利用できないかと考えたくなるところですが、共用排水管に穴を開けて加工しようとすれば管理組合の許可が必要になりますし、そもそも許可が下りることはないかと思います。

共用配管はひとたびトラブルで使えなくなると、その部屋に居住している人だけでなく、その上の階に住んでいる世帯すべてがが水を一切使えなくなってしまいます。
そうなると、トラブルが解消するまでまともな生活ができなくなってしまうほど重要なものなのです。

エコジョーズの排水はどう処理すればいいの

エコジョーズのドレン配管


エコジョーズの排水処理の仕方についてですが、これには国土交通省が示したガイドラインがあるので、それに沿った施工をする必要があります。
 
ガイドラインといっても言ってることは簡単で、つまりはドレン排水は本来水道法上は汚水系統になるので汚水として取り扱わないといけないけど、給湯器内で処理された綺麗な水で微量だから雨水系統として扱って良いよ、ということなんです。

つまり、雨水が流れるところに流せばいいよ、ということです。

分かりやすく説明すると、エアコンから出てくるドレン排水と同じように流せば問題ないのです。
但し、原則的に給湯器の下に直接垂れ流しはよろしくないです。

ガイドラインには、ドレン排水を流す際の飛散や溢水、側溝や側溝マスの滞留した水に起因する害虫発生のリスクなどへの配慮が求められています。
最低限、雨水の側溝までは配管で導いてやる必要があります。

状況によってどうしても配管できない場合などで、地面が土の場合であれば簡易浸透マスを作って地面に浸透させる処理をする必要があるでしょう。

PS(パイプシャフト)にエコジョーズを設置する方法

マンションなどの集合住宅で、いままで従来型(非エコジョーズ)が設置されているPS(パイプシャフト)には、3種類のエコジョーズの設置方法があります。

3つのエコジョーズの設置方法を順に説明していきたいともいますが、すべての方法でそれぞれ設置するエコジョーズ給湯器の種類自体が違うので注意が必要です。

ドレンアップ方式のエコジョーズ給湯器を設置する

ドレンアップ方式エコジョーズ給湯器の配管工事


ドレンアップ方式のエコジョーズ給湯器は、ドレン排水用の専用の配管を浴室まで個別に配管するものです。

通常のエコジョーズ給湯器と違うところは、通常のエコジョーズ給湯器のドレン排水は自然落下で流すのに対して、ドレンアップ方式のエコジョーズ給湯器は内蔵されたポンプで浴室まで排水を送ります。

既設の従来型給湯器からの取替えであれば、壁や床を剥がす必要があるのと、パイプシャフトへの配管のための穴を開けられる前提でないと、この工法は採用出ません。
パイプシャフトの壁がコンクリートの場合は特にマンションの管理組合の許可が必要になったりすることになると思います。

3種類の方法の中で最も大掛かりな方法となるので、大規模なリフォームのついでに施工するときにしか採用できないでしょう。

下の三方弁方式と比べて、浴室内の工事が必要ない上に三方弁ユニットが必要ないので、今後の不具合の際の修理費も少なくて済むメリットがあります。

ドレンアップ方式の型番の見方
リンナイは数字の前に「EP」と付くものがドレンアップ方式のエコジョーズ給湯器です。
例:RUF-EP2401SAW
ノーリツは数字の前に「CP」と付きます。
例:GT-CP2462SAWX-PS

三方弁方式のエコジョーズ給湯器を設置する

三方弁方式エコジョーズ給湯器の配管工事


三方弁方式のエコジョーズ給湯器は、既設の追い炊き用配管を利用して、ドレン排水を浴室内に排水するものです。

この三方弁方式のものを設置する際は、浴槽のエプロンなどで隠れている位置に「三方弁ユニット」と呼ばれる装置を設置する必要があります。

「三方弁ユニット」とは、追炊きのお湯とドレン水を切り替える弁が内蔵された装置の事です。

三方弁ユニットに内蔵された弁は電磁弁で、電気的信号によって作動するものなので、配管の他に浴室リモコンの配線と接続する配線工事も必要になります。

通常は浴室リモコンの真下あたりの隠れる位置に新たに穴を開けて、そこから配線します。

リモコンが浴槽の奥の壁に設置されている場合や、洗い場などの浴槽から離れた場所に設置されている場合は、天井裏から配線をするなどしないといけない為、工事に手間がかかることになります。
最悪の場合は施工自体が出来ない可能性もあります。

三方弁方式の給湯器はそれ自体が通常のエコジョーズ給湯器よりも金額が高い上、別途三方弁ユニットを設置しなければいけない為、ユニット代と追加工事代などが掛かりかなり高額になります。

そのため、ほとんど普及が進んでおらず、売れないので給湯器本体の価格が高止まりしているという悪循環に陥っています。

三方弁方式の型番の見方
リンナイは数字の前に「TE」と付くものがドレンアップ方式のエコジョーズ給湯器です。
例:RUF-TE2401SAW
ノーリツは数字の前に「CV」と付きます。
例:GT-CV2462SAWX-PS

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通常のエコジョーズ給湯器を設置する

マンションPSにエコジョーズを設置する工事


通常のエコジョーズ給湯器を設置して、共用廊下部に排水部材で排水します。

共用廊下部にエアコンのドレン排水処理方法でよくみられるような排水部材を使用して、廊下の排水溝へドレン排水を落とし込みます。

注意しなければいけないのは、エアコンの排水よりも格段に排水量が多いので専用の部材を使用する必要があることです。

専用の部材は上部が解放されていない筒状になっているので、上から踏んでもぬれたりすることがなく、つまづきにくい平べったい形になっています。

他にも、PS扉の下部に排水部材を通す隙間が開いている必要があります。

共用部分である廊下の床面に貼り付けるので、施工時には必ず管理組合の許可が必要になるはずです。
3つの方法の中で最も安価で短時間で施工できるやり方でしょう。

通常のエコジョーズの型番の見方
リンナイは数字の前に「E」と付くものがドレンアップ方式のエコジョーズ給湯器です。
例:RUF-E2401SAW
ノーリツは数字の前に「C」と付きます。
例:GT-C2462SAWX-PS

それぞれのエコジョーズ給湯器の設置費用の実際

3種類のエコジョーズ給湯器の設置方法について書きましたが、次は一番気になる設置費用について詳しく書いていきます。

一例としてリンナイの24号オートタイプのエコジョーズで試算しています。

給湯器の種類ドレンアップ方式エコジョーズ3方弁方式エコジョーズ通常のエコジョーズ従来型(非エコジョーズ)
機種品番RUF-EP2401SAWRUF-TE2400SAWRUF-E2405SAWRUF-A2405SAW
本体メーカー価格(税抜)391,000円351,000円341,000円291,200円
本体ネット販売価格約125,000円約118,000円約71,000円約56,000円
必要部材(ネット価格)マルチリモコンMBC-120V 9,000円
ドレン排水接続セット1,900円
パイプホルダー4,200円
マルチリモコンMBC-120V 9,000円
ドレン切換えユニット14,000円
接続セット9,300円
排水用ゴムホース3,100円
マルチリモコンMBC-120V 9,000円
ドレン排水用専用部材6,900円
マルチリモコンMBC-120V 9,000円
標準工事代35,000円35,000円35,000円35,000円
追加工事代ドレン配管費8,000円(リフォーム時ついで施工の場合)3方弁ユニット取付費20,000円ドレン排水用部材取付工賃10,000円 ―
概算合計額約183,000円約208,000円約131,000円約100,000円

※価格については購入されるお店によって大きく変わることがあります。
 
従来型給湯器(非エコジョーズ)と比較すると、三方弁方式エコジョーズでは、差額だけで10万円越えの費用が掛かる計算になります。
なんと2倍以上の交換費用です。

これではマンションのエコジョーズ化が進まないのもうなづけますよね。

まとめ マンションのエコジョーズ化はお得か?

上でまとめた金額はあくまでもネット業者などを駆使することで可能になる金額です。
近所のガス会社系の工事店に頼めば、最悪さらに倍以上の金額になる可能性もあります。

ここではネット業者を利用した際の私なりの結論を書いてみます。
 
最も費用の掛かる三方弁方式エコジョーズであっても、エコジョーズ給湯器を使用することで得られるガス代の節約額を年間15,000円とすれば、設計耐用年数の10年間の使用で150,000円の節約ができることになります。

三方弁ユニットは、次回も同じメーカーの給湯器に替えるときには、そのまま使用することが出来ます。

電磁弁が使用されているので、出来れば交換したほうがいいですが、壊れたら時に交換しても問題ありません。

そう考えれば、エコジョーズにするメリットは十分にあります。
ただ、家族構成などからガスの使用量を十分考慮に入れる必要はあります。
あまりお湯を使わないのであれば、そもそもの節約額が少なくなるので、元を取るのが難しくなってしまいます。
 
管理組合の許可さえおりるのならば、通常のエコジョーズ給湯器を設置する方法で極力エコジョーズに切り替えるべきだと私は思います。
通常のエコジョーズ給湯器に取り替える方法なら、ほぼ3万円程度の追加の出費で済みますし、次回の給湯器取替の際はドレン配管はそのまま流用することが出来ます。
 
省エネで二酸化炭素の排出量を抑えることができて環境にやさしい上に、お財布にも優しいのですから管理組合を説得するのはそう難しい事ではないと思います。
加えて、今までにもあるエアコンのドレン排水に使われているものと同様の仕組みなので、特に抵抗のある人はすくないのではないでしょうか。
 
前例があれば他の住人も今後導入しやすくなるので、感謝すらされるかもしれません。
是非この機会にエコジョーズを積極的に検討してみてください。
 
 
 
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