賃貸物件のエアコンクリーニングは誰が負担?寿命で新品に交換する時の費用は?

昔に比べて尋常じゃなくなった最近の夏の暑さ。

昔は贅沢品だったエアコンも、今では一家に複数台あるのが当たり前の時代になりましたしたが、賃貸住宅を探している人の約8割はエアコン付きの物件を希望しているそうです。

賃貸物件でも最初からエアコンが備え付けてある物件が多くなってきましたが、 確かに最初からエアコンがついている物件なら、ただでさえ物入りになる引っ越しでは大助かりですよね。

でも、備え付けのエアコンの殆どは中古ということもあって、入居後のトラブルは意外と多いんです。

エアコンが「カビ臭い」、「汚れている」といった場合や、調子が悪くて冷房が効かないといった時はどう対処すれば良いんでしょうか?

今までの経験も踏まえて費用の負担について書いてみたいと思います。

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賃貸物件のエアコンは汚れているのが当たり前?

入居したてなのに備え付けのエアコンがカビだらけっておかしいんじゃ?

でもこれは契約書の内容次第なんですよね。

契約書の「付帯設備」などという項目の中にエアコンが含まれていない場合は、実際にエアコンが付いていても、前入居者が残していった「残置物(ざんちぶつ)」であるとされます。

つまりエアコンは付いていないものとして扱われるんです。

この場合は「使いたかったら使ってもいいが、修理や新品へ取り替える時などは入居者が自費で行ってください。」ということです。

当然のことながら、内部が汚れている場合などのエアコンクリーニング費用は入居者持ちが原則。

なんだか損した気がするかもしれませんが、本来は新しい入居者、大家、前入居者とも、全員がお得なやり方であることを覚えておくと多少は気が紛れるかもしれません。

新品を購入することに比べればエアコンクリーニングなんて5分の1程度の費用で出来ますし、自分が引っ越すときには処分費や移設費がかからなくて済むわけですからね。

ただし、もし入居直後にエアコンが故障していることがわかった場合は、取替時の撤去処分費用くらいは負担してもらえるはずなので、交渉してみるほうが得策です。

エアコンクリーニングの費用負担は大家?入居者?

私のところにも管理会社や大家さんから、エアコンクリーニングの依頼が来ることがあります。

お客さんのところに見積もりに行ってみたら、大家さんにつながった携帯電話を渡されて費用の交渉をさせられたなんてこともあります。

備え付けのエアコンクリーニングの費用は、大家さんと入居者のどちらが支払うべきなんでしょうか?

入居直後のエアコンクリーニング代の費用負担は?

入居したてにもかかわらず、エアコンが汚れていてニオイがひどい場合や、ホコリやカビが詰まっていてエアコンが冷えない場合は、すぐに管理会社か大家に申告しないと自分が負担しなければいけなくなるかもしれないので注意しましょう。

入居したてなら明らかに前入居者が汚したものだと考えられるので、大家さんにエアコンクリーニングの費用を負担してもらえるはずです。

困るのは、エアコンが汚れていることに気付いたのが、入居開始から時間が経っている場合です。

入居してからの期間が長ければ長いほど、自分が使用して汚したと思われる可能性が高くなるので、少なくともはじめての冷房シーズンの早い時期までが、この主張が認められる限界かもしれません。

ただ、入居後の期間と照らしてあまりにも汚れがひどい場合は、交渉すればクリーニング代を大家さんが負担してくれる可能性があります。

業者の立場としてはあまりお勧めしたくないものですが、エアコンクリーニング業者に「とても1年間の汚れではないですね」なんてお墨付きを貰えると、グッと説得力が出てきたりします。(たぶん・・・)

入居中のエアコンクリーニング代の費用負担は?

入居から期間が数年経っている場合などは、ほとんどの場合借り主である入居者の負担になるようです。

ただ、先程も書いたように入居後の期間に照らしてあまりにも汚れがひどい場合は、管理会社や大家さんに掛け合ってみると良いかもしれません。

入居前にエアコンクリーニングをしてなければ、大家さん側も後ろめたい気持ちがあるかもしれませんので、入居前の汚れだと認めて全額もしくは半額などの費用負担をしてくれる可能性が出てきます。

退去時のエアコンクリーニング代の費用負担は?

いちばん難しいのが退去時のエアコンクリーニングをどうするかでしょう。

原状回復義務は通常使用の汚れや軽微な傷は含まない

よく賃貸物件を退去する際に出てくる言葉が「原状回復義務」というもの。

「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損(以下「損耗等」という。)を復旧すること」

引用元: 国土交通省 原状回復をめぐるトラブルとガイドライン

あくまでも” 行政が規制することは適当ではない “という趣旨の元でのガイドラインですが、上記のように定義されています。

簡単に言い換えると、通常の生活をおくる上で発生する汚れや摩耗、軽微な傷などは原状回復義務の対象外なので、修繕費やクリーニング代は賃貸人である大家側の負担だと言っているんです。

ただし、このガイドラインには”契約自由の原則により強制ではなく個別に判断、決定されるべきものである “とも書かれていて、特約等で詳細に説明がなされている場合は入居者負担とすることが出来ると言っています。

つまり、契約書に「通常使用の汚れの原状回復義務が入居者にある」と書かれている場合は、退去時に入居者の負担でエアコンも掃除する義務があるということです。

エアコンクリーニングは入居直後、居住中、退去時で費用負担が変わる

上に書いたことをまとめます。

入居直後=大家負担でエアコン掃除

居住中=入居者負担でエアコン掃除

退去時=大家負担でエアコン掃除

となります。

前提として、タバコのヤニなどひどい汚れがない、契約書に「入居者の原状回復特約」の定めがない、ということがあります。

エアコンを新品に交換する場合はどちらが負担?

エアコンを新品に交換する場合にも、やはり契約書の内容が重要になります。

賃貸契約書の中には、必ず付帯設備等に関することが詳しく書かれた項目が存在します。
どういった状況だと入居者が費用を負担することとする、だとか、こういった場合は大家が負担する、などと明確に記載されているはずです。

もともと備え付けられている設備などは、その使用料なども家賃に含まれていると考えられるのが一般的なので、壊れて使用できない状態になれば、大家さんなどの貸主が修理や交換の費用を負担するのが当然と考えられます。

寿命でなければエアコン交換は入居者負担

賃貸の場合で問題になるのは、エアコンの寿命ではなく、古いからというだけの理由で入居者が交換を希望する場合です。

エアコンの耐用年数、いわゆる寿命は一般的に10年と言われていますが、賃貸物件では特に壊れるまで使い続ける傾向があります。
当然耐用年数を越えたからといってすぐに使えなくなるわけではありませんからね。

エアコンの電気代は入居者が払うわけですが、古いエアコンは電気代が多くかかるとはいえ、動かないわけではありません。

こういったエアコンの経年劣化や寿命以外の理由での買い替えは、借り主である入居者が負担しなければいけない可能性が高いでしょう。

入居者負担でエアコン交換でも許可が必要

賃貸物件の古くなったエアコンをいくら入居者が費用を払って交換するからといっても、無断で交換してはいけません。

当然、備え付けのエアコンであれば大家さんの所有物になります。
勝手に処分してしまうと、あとあとトラブルのもとになりかねません。
壊れていないのであれば尚更です。

ゴミに見えても他人から見ればお宝、なんてことはよくあることですし、実際に賃貸物件の場合は、動く限り寿命を越えた設備を別の部屋に移設して使用するなんてことは日常茶飯事です。

自費でエアコンを交換する場合でも、必ず大家さんや管理会社に許可をとってから行いましょう。

自費でつけたエアコンを退去時に買い取ってもらえる?

賃貸物件に備え付けのエアコンを入居者の負担で買い替えた場合、退去時にはそのまま残して大家さんに買い取ってもらえるのが理想ですよね。

当然、次の転居先の住まいにエアコンがなければ、取り外して移設すればいいのですが、次の住まいにも備え付けのエアコンがついている場合は、取り外しても費用がかかるばかりで邪魔になってしまいますよね。

ある程度の年数使ったあと退去する場合などは、なおさらそのまま残しておきたいと思うのではないでしょうか。

でも残念ながら、賃貸の場合にエアコンを残していっても殆どの場合買い取りはしてもらえません。

エアコン付き物件なら次の借り手も決まりやすいのではと思ってしまいますが、下手についていると壊れた時に費用のことで揉める原因になったりしますから、お金を払うのであれば持っていってもらったほうがいいというのが大家さん側の本音でしょう。

エアコンを交換する際は、あらかじめ退去時などの買い取りなどについても、しっかりと確認しておいたほうがいいでしょうね。

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使用年数10年以上のエアコンクリーニングは要注意

賃貸物件の備え付けのエアコンをクリーニングする場合は、故障時のことを考慮しておきましょう。

通常エアコンクリーニングで故障した場合は、業者負担で修理してくれます。
ところが、10年以上経過したエアコンをクリーニングする場合は、修理不能という事態が起こる可能性が高くなります。

修理不能であれば、新品に交換するしかなくなるわけですが、エアコンクリーニング業者は修理代相当分しか費用負担をしてくれません。

これは、業者がというより業者が加入している保険会社が認めないためです。
法律上も減価償却という考えのもと、既に使用した年数分の価値を差し引いた残存価格分しか補償しなくていいとなっているのです。

この時、大家さんに確認しないで入居者が勝手にエアコンクリーニングを依頼していると、故障時に揉める原因になるので、必ず大家さんもしくは管理会社に許可をもらってから頼むようにしましょう。

参考記事⇒エアコン掃除業者の故障トラブル時の保証の違いは?修理できない時は?

入居者が全て負担しなくてはいけない状況

エアコンクリーニングをするにしても、交換するにしても、必ず入居者が全額負担しなくてはいけない状況があります。

今までで最も多かったのが、「前の入居者が残していったエアコン」の場合。

この場合は、入居時に最初からエアコンが設置されていても、備え付けの付帯設備の中にエアコンは含まれていません。

当然、家賃にもその使用料は加味されていないわけです。

こうなると、何をするにも入居者の負担となります。

本来その賃貸物件にはエアコンは設置されていないことになるので、寿命で壊れようと何しようと大家さん側は知りませんということですね。

まとめ:何をするにも事前確認

基本的に大家さんはケチなものだと思っておきましょう。

大家さんが賃貸経営をしているのは、家賃収入が目的です。
設備にはなるべく費用をかけたくないと考えています。

見積もりに行ったら入居者から携帯電話を渡されて、エアコンの汚れ具合と掃除の必要性を大家さんに説明させられたこともあると書きましたが、業者を巻き込んで利用するのも賢いやり方かもしれません。

こちらとしては、「そちらで話し合ってから依頼してよ」と思うところではありますが、大家さんは意外と設備などに疎くて、専門家から言われると結構素直に聞いてくれたりもします。

殆どの場合、事後報告では入居者負担となってしまいます。
事前の確認が必須だということを肝に銘じておきましょう。

最後まで読んでいただき有難うございました。
この記事がお役に立ったら嬉しいです。

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