フローリングワックスがけと掃除のコツ 簡単ワックスのかけ方3つのポイント!

フローリングワックスをキレイに塗る方法

フローリングなどの床のお手入れというと、真っ先に思い浮かべるのがワックスがけじゃないでしょうか。

私がおそうじ本舗の店舗を運営していた時も、「床のワックスがけをしなくちゃ・・・」と気にかけている人がとても多かったです。

案外フローリングワックスのことを理解していない、というより難しく考えすぎてる人が多いように思います。

実は理解してしまえば、そんなに難しくないフローリングのワックスがけについて書いてみたいと思います。

ちなみに私は店舗、特に歯医者さんや小児科などの清潔さを気にする個人医院の床の定期的なワックスがけや、一般家庭のフローリング床のワックスがけを数多くこなしてきた経験があります。

フローリングワックスを簡単かつ上手にかけるコツは、

  • 床材にあったワックスを使う
  • ワックスがけをする時期を選ぶ
  • 洗浄をしっかりする

の3つです。
これを気を付けるだけで驚くほど簡単で、業者と遜色ないキレイなワックスがけができるんです。

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フローリングの床材には大きく分けて2種類ある

床のワックスがけ

「フローリング」と聞くと、日本では主に木材でできた床のことを指しますが、本来は「化学床」と言われる合成樹脂製のものも含めたすべての床を指します。

いろいろな分類の仕方がありますが、住宅用の床材に限っていうと大きく分けて「木材」と「樹脂材」の2つに分けられます。

化学床は長尺シートとかPタイルなどと呼ばれる樹脂系床材の総称です。
クッションフロアと言われるものも化学床の一つです。
長尺シートやPタイルは店舗などではよく使われていますが、最近の一般住宅では脱衣所などで部分的に使われていることが多いですね。

木材フローリングは基本的に水や湿気に弱いので、脱衣所などに木材が使用されているお宅では、シミができたり腐って変色してしまったりしているのをよく見かけます。

樹脂系床材は水に強いので脱衣所などに向いているんですね。

それぞれ特性の違う床材ですが、ワックスをかけるときに注意すべき点があるのです。
それは、それぞれ適したワックスが違うということです。

実際ワックスがけの専門業者は、木質フローリングと化学床では基本的に違うワックスを使い分けています。

ワックスの製造メーカーも、木質フローリング用と化学床用のワックスは分けて製品を販売しているんですよ。

木材フローリング用ワックスと化学床用ワックスの違い

では木材フローリング用ワックスと化学床材用ワックスの違いは何でしょうか。

それは「密着性」の違いです。

木材フローリング(以降フローリングと表記)と言っても、木の素材がむき出しのものと表面にウレタン樹脂系の塗装がされているものがありますが、今回は最も使われている塗装されたフローリングを前提に話を進めます。

塗装されたフローリングの表面は密着性が良くないので、密着性を高めたものがフローリング用として販売されています。

なぜフローリングはワックスの密着性が低いのか

フローリングはなぜ密着性が低いのかというと、それはフローリングが汚れにくいように作られているためです。

汚れがつきにくいということは、その反面ワックスなどもくっつきにくいということなんですね。

フローリングの中には「ワックス不要床」「ワックスフリーフローリング」と呼ばれるものが存在します。

こういったワックスがけが不要と謳っているフローリングは、通常のフローリングよりも更にワックスが密着しづらいので注意が必要です。

ワックスの密着が悪くて剥がれたときの対処法

ワックスの密着が不十分だと部分的にワックスが剥がれて来てしまいます。

全体がフィルムを剥がすようにキレイに剥がれてくれればいいのですが、実際は日焼けした後の皮膚がむけるように部分的に剥がれてしまって非常に見た目が悪くなってしまいます。

こうなると、もうその上からワックスを重ね塗りしても修復は不可能です。

密着不良で剥がれてしまったワックスは、一度ワックスすべてを剥離(ハクリ)して塗り直さなければいけないのです。

このワックスの剥離作業というのは、普通に床を洗浄してワックスをかける作業と比較して、数倍も手間と時間がかかるのでとても大変です。

プロとしてやっている私でもこの剥離作業はできるだけやりたくないものなのです。

私が仕事でする店舗などのワックスは、数年間定期的に塗り重ねられたワックスが何十層にもなっているので、一般家庭とは違いほんとに重労働な上、溶けたワックスがこびり付いた道具の後片付けなども大変ですから。

一般家庭の2~3層程度のワックス被膜でも、ハクリとなると大変な作業だということは覚えておいたほうがいいですよ。

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フローリング用のおすすめワックスは?

フローリングと化学床のどちらにも使える万能タイプのワックスもありますが、フローリング用と謳っている高密着のワックスと比べると、フローリング材のメーカーや種類によってはワックスの剥がれを起こしやすいので、可能な限りフローリングには専用のワックスを使うことをおすすめします。

フローリング用ワックスおすすめ第1位!

リンレイ ハイテクフローリングコート

これはプロのワックスがけ業者御用達の間違いない一品です。
ちゃんと密着性を考えている業者はほとんどこれを使っていると言っても過言じゃないくらいです。

ワックスがけの業者のみならず、住宅の補修屋さんもこぞって使うくらいの定番ワックスです。

ハイテクフローリングコートは耐水性を謳っている数少ないワックスですが、基本的に樹脂ワックスというのは水に弱いものなので、濡れたらすぐに拭き取るようにしないと他のワックス同様剥がれてきます。

一本(1リットル)で約60畳分塗れます。

ワックスがけ専用のワイパーもあります。

フローリング用ワックスおすすめ第2位

リンレイ ウルトラタフコート

恐らく耐久性だけで見ると上で紹介しているハイテクフローリングコートよりも強靭です。
下に紹介しているオールの約4倍の耐久性があります。
ただ、ウレタンを配合しているのでハクリをする際は大変だと思います。
ウレタンが含まれていると耐久性が高くなるのですが、その反面剥離剤に溶けにくくなってしまうんです。
ちなみにこのウルトラタフコートは業務用向けの大容量タイプがないので、一般住宅向け専用のようです。

一本(1リットル)で約60畳分塗れます。

ワックスがけ用のワイパー付きが便利ですよ。

フローリング用ワックスおすすめ第3位

リンレイ オール

昔からある定番ワックスです。
オールは名前の通りいろいろな素材の床に対して使用できる万能ワックスです。
フローリングにも化学床にも使えますが、密着性はそれほど高くないのでワックスフリーのフローリングには向きません。

一本(1リットル)で約60畳分塗れます。

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ワックスを掛けるベストな時期

ワックスをきれいに仕上げるには、ワックスがけをする時期を選ぶことが大切です。

一番避けたほうがいい時期は冬場の気温が低い時期。
ワックスの注意書きなどには5℃以下の時には塗らないようにという記載があったりしますが、個人的には10℃近くまで下がっていたらやめたほうがいいと思います。

床面は室温より更に温度が低く、エアコンなどの空調で部屋を温めてもなかなか温度が上がりません。

冬場を避ける理由は、単純に乾くのが遅く時間がかかるから。

ワックスを塗ったあと、乾いたかどうかは実際に手で触って確認します。
気温が20℃以上なら塗って10分もすれば触れるくらいまで表面が乾きますが、これが気温の低い冬場だと1時間経っても触ると指紋がついたりするくらい乾きません。

手で触って乾いていなければ当然指紋が残ってしまうし、乾燥までの時間が長いとそれだけ空気中に舞っていたホコリが落ちてきてゴミかみしてしまう可能性が高くなってしまいます。

他にも気温が低く乾燥が遅いと乾燥不良による艶引けや白化、パウダリング(粉をふく)などの見た目に影響する症状が出ることがあります。

真夏の30℃を超えるような日も避けたほうが無難です。

これは冬場とは逆に早く乾きすぎることによる、カスレなどが生じる可能性が高くなるためです。

ワックス液をモップにつけて端から塗っていくわけですが、先に塗った箇所と重なる部分が乾き始めていると、かすれた状態になってザラザラの艶がない状態になってしまいます。

もう一つ気温が高すぎることによる弊害として、レベリングが効かなくなることが挙げられます。
レベリングとは、モップなどで塗った際にモップの毛の跡などによる厚い部分と薄い部分の段差が、乾くまでの間に自然に平らになることです。
あまりにも乾くのが早くなると、表面が平らになる前に固まってしまうので、凸凹した仕上がりになってしまうんですね。

ワックスがけに一番いい時期は、やはり春や秋です。
比較的気温が高く、湿度が低い時期は作業時間も短く、かつ綺麗に仕上がります。

年末の大掃除のときにワックスがけの依頼を受けることが多いのですが、この時期は気温が低すぎるので極力他の時期にすることをおすすめしています。
やってやれないことはないのですが、避けたほうがいいのは間違いないですね。

どうしても気温の低い時期にワックスをかけなければいけない時は、ものすごーく薄く塗ります。
それこそカスレが出る寸前くらいまでの薄さで塗ります。
そうすると、乾燥は早くなりますが被膜が薄くなる分、耐久性がかなり落ちてしまいます。

自分で塗る分には塗る回数を増やすことで耐久性を上げられますが、業者に頼む場合は薄く塗っても塗る回数は変えないのが普通ですので、そういった面でも冬場のワックスがけは避けたほうがいいわけです。

いちばん重要なのはワックスをかける前の洗浄

ワックスがけで一番重要なのは、実はワックスを塗る段階ではないんですね。

ワックスがキレイに仕上がるかは、その前の段階でほぼ決まってしまっているんです。

なのでワックスを塗る前に

  • 床面にホコリやゴミが落ちていないか
  • こびり付いた汚れが取り除かれているか
  • ワックスをはじく原因になる油分が除去できているか

などをチェックしましょう。

いきなり床の掃除もしないでワックスを塗り始めるなんて言語道断ですよ。

床の掃除の手順は以下の順番でやるといいです。

  1. 家具や小物、カーペットなどの移動
  2. 掃除機がけ
  3. こびり付いている粘着性のゴミなどの除去
  4. 洗剤を使って全体の汚れや油分の除去
  5. ドライタイプの床用ワイパーで全体を掃除

これでやっとワックスがけの準備が整いました。
あとはワックスを塗って乾燥させるだけです。

フローリングの床洗浄のやり方

フローリング床の掃除


基本的にフローリングに大量の水はご法度と言われています。

「よく濡れた雑巾を固く絞って拭く」というような説明を見ますが、ある程度ビチャビチャにしても大丈夫なものです。

プロはポリッシャーなどを使うこともありますが、基本的にはバケツに洗剤液を希釈して作っておいて、不織布のパッドをつけたものを長い柄につけてこすります。

1m四方ずつくらいに区切って、「こする ⇒ 水切りワイパーなどで汚水回収 ⇒ 固く絞った布で水拭き」を繰り返して洗浄していきましょう。

洗浄は台所用などの中性洗剤で大丈夫ですが、床用クリーナーなどを使うとなおいいでしょう。
ちなみに私は(というよりプロはほとんどは)アルカリ性の床用洗剤を使用しています。

おすすめの床用洗剤

リンレイ オール床用クリーナー

アルカリ性の床専用洗剤です。
原液のまま使えば剥離剤としても使えるものですが、既にワックスが塗ってある場合で汚れ落としに使う場合は15倍から20倍に薄めて使用しましょう。
濃すぎると塗ってあるワックスを溶かしてしまい、ムラムラな仕上がりになってしまいますので。

床のワックスがけのやり方まとめ

床のワックスをきれいに塗りたかったら、とにかく塗る前の床をきれいに掃除して、天気のいい日にすることです。

床のワックスがけは、言ってみれば車の塗装と同じです。

車の塗装の良し悪しも、天候や下地の前処理の出来次第で大きく変わってしまいます。

室内はいくら普段からキレイに掃除していても必ずホコリが舞ってしまうので、塗装ブースの中でやる車の塗装のようなベストな環境は作れません。

それだけに、ホコリはある程度諦めるしかありませんが、ワックスを塗る前の床の掃除は誰でも出来ることです。

広い床面を手作業でキレイにするのは骨が折れますが、その努力は美しい仕上がりとして返ってきますから頑張ってくださいね。



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