ガス給湯器の保証期間と延長保証とは?給湯器の10年保証は必要?


無事給湯器を購入した後、いつまでも調子よく使えてくれるのが理想ですよね。

でも、やっぱり機械なので、そのうち調子が悪くなってきて、突然お湯が出ないなんて状況になります。

給湯器の耐用年数、いわゆる寿命というものは、一般的には8年から10年前後といわれています。

とはいえ、実際に給湯器が故障するのが10年後なのか20年後なのか、はたまた取り付けた直後なのか、いつになるかは誰にもわからないのです。
 
家電製品などは家電量販店で購入すると自動で10年保証が付いて来たりしますが、給湯器の保証期間はどうなっているのでしょう?

今回は、給湯器の交換時に気を付けるべき

  • 製品保証
  • 工事保証

の2つの保証について書いてみたいと思います。
給湯器の保証期間と延長保証の種類や、10年保証が必要なのかについても書いています。



給湯器交換時の保証には2種類ある

上に書いた通り、給湯器の交換に関わる保証には2種類あります。

  • 製品保証
  • 工事保証

の2つです。

製品保証とは給湯器本体などの保証で、工事保証とは交換時に接続した配管や配線などの工事箇所についての保証です。

給湯器の保証期間と延長保証や10年保証とは?

さらに製品保証には、メーカーの無料保証と有料の延長保証があります。

給湯器にはどのメーカーでも必ず無料保証期間が付いてきますが、有料でその先も保証するのが延長保証です。

給湯器の保証期間や延長保証の種類は、メーカーによって違ってきますので、下の表にまとめてみました。

[ガス給湯器の保証期間や延長保証の違い]

 メーカー  リンナイ ノーリツ パロマ パーパス
無料保証期間 BL認定品は2年
非BL認定品は1年
BL認定品は2年
非BL認定品は1年
2年 BL認定品は2年
非BL認定品は1年
有料延長保証 ワランティV
・5年
・7年
・8年
・10年
安心プランS
・5年
・7年
・10年
HOT安心システム
・5年
・7年
延長保証
・5年
・7年
備考 BL認定品、非認定品とも所有者登録をすると3年に延長 「3年保証対象商品」は所有者登録をすると3年に延長 BRIGHTS(ブライツ)シリーズのみ所有者登録をすると5年に延長 特に無料期間延長等はなし。

※BL認定品・非BL認定品とは↓↓↓

家電量販店などでエアコンや洗濯機を購入した際についてくる無料保証10年とかいうものは、製品自体の保証にあたります。
給湯器も追加で保証料を支払えば最大10年の製品保証に加入できるので、必要に応じて加入しておきましょう。

例えば、7年の延長保証ならどのメーカーも6,000円前後の保証料で加入できますが、10年の延長保証となると、2万円~2.5万円くらいに跳ね上がります。

これは、7年を超えてくると故障する確率が高くなるからなんですが、個人的には7年保証に加入しておいて、7年以上で故障したらその時に有料で修理するか新品に交換するか判断するのがいいんじゃないかと考えています。

「無料保証10年付き!」なんて書いてあると、家電量販店のような製品の保証が10年ついていると思いこんでしまいがちですが、よくよく見ると工事の保証しか付いていないということがよくあります。
当然、工事保証では給湯器が故障したときの修理の補償は受けられないので注意してください。

延長保証の〇〇年というのは無料保証後の年数ではありません!
延長保証の年数は購入した時から数えて〇〇年です。例えば10年の延長保証であれば、メーカーの無料保証期間が3年の給湯器の場合、無料保証期間3年とその後の保証期間7年を合算して10年間の延長保証期間という意味です。
メーカーの無料保証期間3年が終わってから10年保証という意味ではありません。
延長保証はいつまでに加入しないといけないの?
延長保証の加入期限ですが、基本的にメーカーの無料保証期間が切れるまでであれば、いつでも申し込みが可能です。
ただ、あとで加入しようと思っていると忘れてしまう可能性が高いので、なるべく新しいものを設置したら速やかに申し込みをしたほうがいいでしょう。


給湯器の工事保証とは

給湯器本体の保証とは別に、配管や配線などの工事に対しての工事保証というものがあります。

主に接続したガス配管、給水配管、給湯配管、追炊き配管、暖房水配管、リモコンなどの電気配線などの水漏れや接続不良などについての保証です。

この保証は、あくまでも自社が工事した部分などの不具合を、施工した工事会社自らが手直し等をしてくれるものです。

注意しなければいけないのは、他の業者に修理してもらったり、自分で修理したものについて修理代などを支払ってくれるものではないので、必ず施工した会社に依頼する必要があります。

施工した会社が休日で連絡がつかないなどで、やむを得ず他の業者に頼んだとしても、自分で修理代を支払う羽目になってしまいます。

工事保証は、ほとんどが販売店独自の無料でつけている保証なので致し方ないところです。

どうしても水漏れなどが酷い場合は、給湯器の下にある給水バルブを閉めておくなどの対処をしておきましょう。



リンナイの延長保証「ワランティV」の金額はいくら?

リンナイの有料延長保証は「ワランティV」という名称です。

「ワランティV」はリンナイが直接保証するものではなく、リンナイが提携するテックマークジャパン㈱という引受保証会社が保証することになります。

損害保険を商品として販売するという形式になっているので、給湯器の販売店が保険代理店として販売しています。

逆に言うと、お客さんはリンナイや引受保証会社のテックマークジャパンに直接申込することは出来ず、必ず販売・工事を行っている業者を通さないと延長保証の契約をすることはできません。

こういった理由があり、延長保証の保証料(保険料)の価格は給湯器の販売・工事のお店によって違っています。

リンナイの給湯器の延長保証の保証期間と料金

リンナイの給湯器は所有者登録で保証期間が3年に延びるので、有料の延長保証に加入しない場合でも必ず所有者登録をしておきましょう。

以下の金額は保険の仕入価格に多少の利益が加算された、平均的な保証料の一例です。

製品カテゴリ型式例5年保証7年保証8年保証10年保証
給湯器
(ユッコ)
RUJ-
RUX-
RUK-
5,000円7,000円11,000円20,000円
給湯器
(ユッコUF RVD)
RUF-
RVD-
RF-1SWF
5,000円8,000円12,000円23,000円
給湯暖房機
暖房専用機
RUFH-
RUH-
RH-
6,000円8,000円12,000円25,000円
ユーアールRFS-6,000円8,000円12,000円27,000円
ハイブリッド給湯器
(エコワン)
RHP-
※ヒートポンプユニット
5,000円11,000円19,000円43,000円

リンナイのガスコンロの延長保証の保証期間と料金

以下の金額は保険の仕入価格に多少の利益が加算された、平均的な保証料の一例です。

製品カテゴリ型式例5年保証6年保証
ビルトインコンロRS-
RB-
6,000円6,000円
ガステーブルRT-
RTS-(ハオ)
6,000円6,000円

8年以上の保証となるとグッと保証料が上がります。

7年保証が最も加入しやすいのではないでしょうか。

ただ、8年目以降あたりから故障する確率が高くなるというデータもありますので、難しいところではありますが。



ノーリツの延長保証「安心プランS」の金額はいくら?


ノーリツの延長保証はリンナイと違い、直接お客さんがノーリツと延長保証契約を結ぶことになります。

延長保証の保証料(保険料)は、どこの業者で給湯器を購入・取付工事をしても同額です。

ノーリツの給湯器の延長保証の保証期間と料金

ノーリツの給湯器の延長保証「安心プランS」は5年・7年・10年の3種類があります。

ノーリツは所有者登録で保証延長されて3年保証になるので、有料の延長保証に加入しない場合でも必ず所有者登録はしておきましょう。

[給湯器]

製品名5年保証7年保証10年保証
GT・GT-C(MB含む)・GTS・GQ-A5,400円7,400円26,400円
GRQ・GRQ-C4,400円5,000円25,400円
OTQ・OTQ-C・OTQ-G・OTX7,400円11,400円37,400円
OQB・OQB-C・OQB-G・OX5,000円9,000円34,400円

[暖房機能付き給湯器]

製品名5年保証7年保証10年保証
GTH・GTH-C(MB含む)・GQH5,600円8,400円27,400円
GH4,400円5,000円25,400円
OTH・OHQ9,400円12,400円50,400円
OH・OH-G7,400円11,400円34,400円

延長保証7年よりも10年のほうがかなり延長保証料が高額です。
7年を超えたあたりから故障が出始める事が多いというデータが高額になっている要因となっているといえます。

ノーリツのガスコンロの延長保証の保証期間と料金

製品名5年保証
ビルトインコンロ4,900円
ガステーブル4,900円


パロマの延長保証「HOT安心システム」の金額はいくら?

パロマもノーリツと同様、メーカーとお客さんが直接延長保証契約を結ぶ形になります。
[BL認定品]

対象機種5年保証6年保証7年保証8年保証
給湯専用機4,000円 ―6,000円9,000円
給湯風呂システム5,000円 ―10,000円 ―
ふろ給湯システム
(ブライツシリーズ)
所有者票のみ ―11,400円37,400円
給湯暖房システム7,000円 ―11,000円15,400円

[非BL認定品]

対象機種5年保証6年保証7年保証8年保証
給湯専用機5,000円 ―7,000円10,000円
給湯風呂システム6,000円 ―8,000円11,000円
暖房専用機8,000円 ―11,000円 ―
浴室乾燥暖房機7,500円 ―11,400円 ―
テーブルコンロ2,000円2,5003,000円 ―
ビルトインコンロ2,500円3,000円4,000円 ―
オーブン5,000円6,000円8,000円 ―

パロマはBL認定品と非認定品で支払う保証料が変わってきます。
他のメーカーにはある10年の延長保証が無く、最長で8年となっています。



パーパスの延長保証の金額はいくら?

[BL認定品]

対象機種5年保証7年保証
風呂釜
シャワー付き風呂釜
4,000円6,400円
設置フリー追炊き専用機
給湯単能器
5,000円8,000円
ふろ給湯器
暖房専用機
6,000円9,600円
給湯暖房器7,000円11,000円

[非BL認定品]

対象機種5年保証7年保証
風呂釜
シャワー付き風呂釜
5,000円8,000円
設置フリー追炊き専用機
給湯単能器
6,200円10,000円
ふろ給湯器
暖房専用機
7,400円12,000円
給湯暖房器8,600円13,500円

パーパスの延長保証には他のメーカーのような呼称が特にありません。

パーパスもパロマと同じくBL認定品と非BL認定品で保証額が変わってきます。

大手4メーカーの中で最も短い7年までの延長保証しかありません。
保証料も最も高いといえます。



まとめ 給湯器の延長保証・10年保証は必要?

有料の延長保証に加入するお客さんは、はっきり言ってごく少数です。

私も個人的に有料の延長保証にはまず加入しないたちなので、あまり加入する必要性を感じていない一人です。

特に10年保証はどのメーカーの延長保証も25,000円くらいします。

他の記事で書いていますが、ほとんどの故障は25,000円以内で収まるので、1回程度の修理ではかえって高くつくでしょう。

参考記事⇒給湯器の修理はどこに頼む?修理費用の概算金額は?

ただし、2回以上故障修理があった場合や、高額の修理費用が掛かった場合の事を考えると、お値打ちな7年保証くらいには加入しておくと安心かもしれません。

それでも、故障発生率がグンと上がるのが7年を超えたあたりからなので、気休めくらいに考えておいたほうがいいかもしれません。

メーカーの修理部品保有年数や、製品の設計上の耐用年数が10年であることを考えても、有料の延長保証には加入しないで、8年目以降の故障の際は潔く新品に交換するほうが得策かもしれません。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事がお役にたちましたら嬉しいです。



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