キッチンに必ず付いている換気扇やレンジフード。
普段は何も気にせず、コンロを使ったりするときにボタンを押すだけですよね。
そんな換気扇も、使っていれば必ず汚れは溜まっていきます。
放置すればやがて油がしたたり落ちてきたり、吸引力が落ちていつの間にか部屋中が油で黄ばんでしまっているなんて事にもなりかねないんです。
おそうじ本舗の加盟店を経営してきた経験を元に、換気扇やレンジフードの綺麗を維持するための簡単な方法をご紹介します。
レンジフード・換気扇の掃除頻度は?
よくお客さんに「どれくらいの頻度でお掃除頼めばいいですか?」と聞かれることがあります。
これはレンジフードに限らず、どこの掃除でも聞かれることですが。
わたしは大体「1年に1回でいいと思いますよ。」とお答えします。
実際、1年に1回お掃除を頼んでくるお客さんのところは、あっさり汚れが取れます。
長年放置してしまった換気扇以外は、 レンジフード全体をやっても大抵2時間かかりません。
場合によっては1時間程度で終わってしまいます。
もちろんプロなので段取りや道具のおかげもあるでしょうが、5年も6年もお掃除してないレンジフードではこうはいきません。
ただ、やはりご家庭によって汚れの程度はかなり違ってきます。
以前私が伺ったお客さんのレンジフードを例に挙げてみます。
最初にお伺いしたとき、もうありえないくらいの油でドロドロになっているレンジフードをお掃除しました。
ほんとに大変で、4時間以上かけてやっとピカピカにすることが出来ました。
ピカピカといっても、長期間油にさらされていたため塗装がふやけていて、ところどころ油汚れと一緒に塗装も剥がれてしまってはいましたが。
達成感もあり、「またよろしくお願いします。」といって帰ってきました。
そして、また翌年同じお客さんからリピート注文のお電話。
電話口で「2時間も掛からないと思いますよー」なんて言って伺ったところ、なんと再び前回と同じ状態。
「うーん、すごい油の量だな・・・、でもそうはいっても1年だしな。」と自分に言い聞かせながら作業開始。
「嘘でしょ・・・油が硬い・・・」
びっくりしました。
油の量もさることながら、1年であんなに油が硬くなるとは思いませんでした。
どんだけ油料理してんだ、って思いつつもなんとか完了させましたが、かなり衝撃を受けたのを覚えています。
後にも先にも、たった1年であれだけ酷く汚れているところはありませんでしたが、そんな例もあるのです。
ただ、例外なく言えるのは、年数の経った油汚れは硬くなっていて、除去するのが大変ということです。
上に書いたような極端な例は除くとして、油ギットリの1年ものの換気扇よりも、うっすら汚れの5,6年もののほうが掃除は大変です。
一見うっすら汚れがついているくらいにしか見えなくても、5年、6年と経っているとはるかに労力が必要になってしまいます。
「あんまり汚れてないみたいだから、今年は掃除しなくてもいいか」ではなく、「汚れが薄いからこそ今やろう」が正解なんですね。
レンジフードを汚れにくくする使い方は?
じゃあ、せっかく綺麗にしたレンジフード、なんとか綺麗を長期間維持できる方法はないんでしょうか?
これもちょくちょく聞かれる質問です。
「料理しないのが1番ですかね。」
そんなこと言ったら怒られちゃいますよね。
実は内心思ったりするけど、それはそれで私の仕事もなくなって困っちゃうわけです。
真面目に答えると、「不織布のフィルターを使う」ことで、かなり汚れを軽減出来ちゃいます。※ガラス繊維フィルターでも一緒。
ホームセンターや薬局でよく売られている、白い綿のようなフィルターの事です。
ただ、あれは元からついている金属製の板状のフィルターの上に貼り付けるタイプのもの。
できれば、元からある金属フィルターは取ってしまって、枠ごと専用フィルターに取り換えるのがおすすめ。
注意点は、自宅のレンジフードの金属フィルターが2枚か3枚かを確認することと、金属フィルターの縦と横の長さを測ること。
最初は枠が必要なのでちょっとお値段が張りますが、替えフィルターは寸法さえ合えば他のメーカーのものでも使えます。
金属フィルターの上に貼り付けるフィルターでもいいんじゃないの?と思われる方もいるかもしれませんが極力避けたほうが良いです。
フィルターの上にフィルターを重ね張りしてしまうと、蒸気などが吸い込まれる際の空気抵抗が大きくなりすぎて、吸引力が大幅に落ち込んでしまうからです。
吸引力が落ちてしまうと、吸い込まれるはずの油煙がレンジフードからあふれて、壁や天井に汚れをまき散らしてしまいます。
換気扇は、部屋に汚れた空気が充満しない為にあるのです。
その換気扇を汚したくないがために部屋を汚していては本末転倒になってしまいますからね。
レンジフードの不織布フィルターって効果あるの?
レンジフードの不織布フィルターですが、実際の効果はどれくらいあるものでしょうか。
レンジフードの不織布フィルターは、当然フィルターを付けている部分から内側のみの汚れしか防いでくれません。
フィルターの外側は自分で掃除しなければいけないわけです。
こう書くと、「高い割にあんまり効果ないんだ」と思ってしまうかもしれませんが、実際ははっきり言って絶大な効果を発揮してくれます。
私のお客さんにも不織布フィルターを使っている方は多いですが、中はホントにキレイです。
特に自分でレンジフードをクリーニングしている人にとっては、イニシャルコストを考慮しても導入する価値は大いにあると思います。
ただし、フィルターは汚れてきたら早めに取り替えるように気を付けてください。
詰まりかけたフィルターで使い続けるくらいなら、いっそのことフィルターなんてつけないほうがよっぽどいいですから。
レンジフードクリーニングの裏ワザで楽々お掃除
それでもやっぱり高価なフィルターはちょっと・・・、という方はこれだけでもやっておくとかなり年末の大掃除が楽になります。
それは金属フィルターとシロッコファンをこまめに洗う事。
フィルターとシロッコファンは、一部のデザイン優先のレンジフードを除けば、1分くらいで取り外せるくらい簡単なものです。
これを最低1ヶ月に1回、食器と一緒に洗ってしまうのです。
サササッっと洗うだけです。
食洗機があるなら、なお更簡単。
食洗機に放り込むだけです。
私たちハウスクリーニングのプロがレンジフードを掃除する時も、時間が掛かるのはフィルターとシロッコファンの汚れ取りです。
この2つに約7割の時間を割いているのです。
逆に言ってしまえば、これさえやっておけばあとは残りの3割を綺麗にするだけで終わりなんですから、これをやらない手はありませんよね。
レンジフードに限らずなんですが、綺麗を保つコツは日頃のちょっとしたひと手間を惜しまない事です。
習慣にしてみると大して苦にはならないものですよ。一度試してみてください。
最後まで読んでいただき有難うございました。
この記事が参考になりましたら嬉しいです。
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