【2022年最新】パナソニックエアコンのお掃除ロボットの故障が多い理由は?うるさくて長い原因は?

パナソニック フィルターお掃除機能付きエアコン

パナソニックのエアコンは、お掃除ロボットの故障などが多く聞かれます。

私は仕事でエアコン分解クリーニングをしていますが、実際に故障しているものに何件も遭遇しています。

「パナソニックエアコンの自動掃除が長い」

「パナソニックエアコンのお掃除がウルサイ」

と言った評判も多いようです。

パナのエアコン「エオリア」のお掃除機能の構造などから、故障しやすい原因やお掃除が長いとかうるさい時の対処法などを書いてみたいと思います。

2022年最新のパナソニックエアコンの中からおすすめな機種や新しいお掃除機能なども紹介します。



パナソニックのフィルター自動お掃除機能付きエアコン

パナソニックのお掃除機能付きエアコンは、他のメーカーと比較して故障が多い印象です。

Panasonicブランドに統一される前から、松下電器やナショナルのブランドのエアコンでも同じ仕組みのフィルター自動お掃除機能を搭載していましたが、同じ原因の故障があります。

パナソニックのエアコンのお掃除ロボットの構造について説明していきます。

パナソニックエアコンの2つのごみ処理方式

パナソニックエアコンの現在のモデルには、2種類のホコリ処理方式があります。

  • 屋外排出方式
  • ダストボックス方式

の2種類です。

この2つの中で故障が多いとかお掃除の音がうるさいといわれるのは「屋外排出方式」
※パナソニックでは「自動排出方式」と呼んでいます

2021年モデルの中でフィルター自動お掃除ロボットが搭載されているのは、8シリーズ中6シリーズ。

その6シリーズの中で「屋外排出方式」のお掃除ロボットが搭載されたエアコンは4シリーズ。
そのうち3シリーズは、「ダストボックス式」に切り替えられるようになっています。

2021年モデルでは、純粋な「屋外排出方式」はTXシリーズのみとなりました。
※XシリーズとEXシリーズは切り替え可能式。



パナソニックのお掃除ロボット「自動排出方式」の故障と騒音

パナソニックの「屋外排出方式」は、フィルターについたホコリをブラシと換気ファンの吸引力で吸い取ります。

言ってみれば小さな掃除機がついてるみたいなもの。

パナソニックのフィルター自動お掃除ロボット

この換気ファンの力のみで、吸い込み口のノズル部分から屋外までホコリを運んでいます。
そしてこの換気ファンが詰まると掃除が全くされない状況になります。

パナソニックエアコンのお掃除ロボットの故障

↑ 換気ファンのケースを開けたところ。ケース内はホコリがビッシリで、ファンも羽根の部分が完全にホコリで詰まっている。

ちなみに、この換気ファンの掃除はほとんどのエアコンクリーニングの業者はやりません

特に相場より金額の安いエアコンクリーニングの業者は100%やってないと思って間違いないです。

「ダスキン」や「おそうじ本舗」などのフランチャイズは金額は高いですが、やりません。

一切マニュアルにもありませんし、やってる店舗を聞いたことがありません(私はやってますけど)。

この構造のお掃除ロボットは、換気ファンの中をホコリが通過する構造なので、必ずファンにホコリが詰まります。

ホコリの詰まりすぎでファンのモーターが焼けて動かなくなっている物に何度も遭遇しています。

この換気ファン、最大の騒音元にもなっています。
小さな掃除機という表現をしましたが、小さくても掃除機。
掃除機だけあってうるさいです。

換気ファンが必ず必要になる「屋外排出方式」を採用しているエアコンは、最も騒音が大きいと言って間違いありません。

「屋外排出方式」のパナソニックエアコンは絶対に避けるべきですよ。

2022年モデルからお掃除ロボット付きの全てのシリーズで「ダストボックス式」が選択可能となりました



パナソニックエアコンのお掃除ロボットの「ダストボックス方式」が進化!

少しずつダストボックス方式に切り替えてきているパナソニックですが、2020年から採用の新モデルではダストボックス方式がさらに改良されています。

他社のお掃除ロボットでもあるトラブルとして、フィルターを掃除するブラシにホコリがからみついてしまいフィルターを掃除できなくなるということがあります。

パナソニックはこのブラシに付いたホコリを落とす仕組みを搭載しています。

↓↓↓このダストボックス式はフィルターのホコリをブラシでかき落とします。

パナソニックエアコン「エオリア」のダストボックス式が進化
画像引用: パナソニックHP https://panasonic.jp/

↓↓↓ブラシにホコリが残るので「ブラシクリーナー」でかき取ります。

パナソニックエアコンのお掃除機能のダストボックス方式
画像引用: パナソニックHP https://panasonic.jp/

ひとつ残念な点は、ダストボックスが透明ではないことです。
上の解説画像ではダストボックスが透明になっていますが、実際は透明ではないので中身が見えません。

パナソニックエアコンのフィルターおそうじ方式は2種類

パナソニックのお掃除機能はフィルターからホコリを取り除く方式が2種類あります。

  • ノズル移動式
  • フィルター移動式

の2つです。

パナソニックのお掃除ロボットといえば、固定されたフィルターの上をノズルが移動することでホコリを集める「ノズル移動式」のイメージが強いですが、現在はTXシリーズ以外「ブラシかき取り式」に変更されています。

「ノズル移動式」は、1つのノズルで2枚の集塵フィルターを順番に、右から左へ左から右へと掃除していくので、「フィルター移動式」に比べて掃除の時間が非常に長いのが特徴です。

パナソニックのお掃除機能付きエアコンのお掃除ノズル
↑ ノズルの横に吸い込みきれなくなって塊になったホコリ。
換気ファンの詰まりで吸引力低下や油の付着が原因。

「お掃除ノズル」自体は静かに動くので、パナソニックのお掃除機能がうるさいと言われる理由は「屋外排出方式」を採用しているためです。



2022年最新のパナソニックのお掃除ロボット付きエアコンのおすすめは?

2022年最新のパナソニックエアコンは全部で7シリーズ。

エオリア

  • LXシリーズ フィルターお掃除ロボット付き(ダストボックス式)
  • Xシリーズ フィルターお掃除ロボット付き(ダストボックス/自動排出切替可)
  • EXシリーズ  フィルターお掃除ロボット付き(ダストボックス/自動排出切替可)
  • GXシリーズ  フィルターお掃除ロボット付き(ダストボックス式)
  • Jシリーズ フィルターお掃除機能なし
  • Fシリーズ フィルターお掃除機能なし シンプル機能モデル
  • PXシリーズ フィルターお掃除ロボット付き(ダストボックス/自動排出切替可) 寝室用モデル

フル暖エオリア

  • UXシリーズ フィルターお掃除ロボット付き(ダストボックス/自動排出切替可)
  • TXシリーズ フィルターお掃除ロボット付き(自動排出方式)

パナソニックエアコン「エオリア」のLXシリーズの特徴

エオリアのLXシリーズは2022年から登場したフラッグシップモデル。

最も注目な機能は「換気・除加湿ユニット」を搭載した無給水加湿機能です。

冬場に暖房しながらお部屋の中を加湿してくれるというものです。

どこかで聞いたことのあるこの機能、まさにダイキンエアコンのうるるとさららでお馴染みの機能のパクリです。

機能自体もそっくりですし、室外機に搭載されているユニットの構造もそっくり。

パクリと言っても、そもそもダイキンの加湿ユニットの構造もよくある加湿器に使われているものと変わらないんですけどね。
ただ、やっぱりこれをエアコンの室外機に搭載するとなるとやっぱりパクリかと。

ダイキンとの違いは「換気・除加湿ユニット」に採用されている吸湿素材(ゼオライトの5倍の給水量を誇る高分子吸着剤)のようですが、メーカーが公表しているデータを比較する限りではダイキンと加湿能力はほとんど変わらないみたいです。
同じく換気風量もほぼ同じです。

1時間あたりの加湿能力 パナソニック ダイキン
2.2kW 480ml/h 500ml/h
2.5kW 480ml/h 500ml/h
2.8kW 560ml/h 600ml/h
3.6kW 610ml/h 600ml/h
4.0kW 810ml/h 850ml/h
8.0kW 810ml/h 850ml/h
9.0kW 860ml/h 850ml/h

パナソニックエアコン「エオリア」のXシリーズの特徴

パナソニックエアコン「エオリア」のXシリーズは2021年までフラッグシップモデルでしたが、2022年からLXシリーズが追加されたことでそれに次ぐハイグレードモデルとなりました。

たくさんの清潔機能で「カビに強い」のが最大のアピールポイント。

  • 高濃度ナノイーXで内部クリーン
  • 防汚・防カビ仕様の送風ファン
  • ホコリレスコーティングの熱交換器
  • 結露水洗浄と加熱乾燥
  • 進化したフィルター自動お掃除ロボット

その中でも、フィルター自動お掃除ロボットが新しくなったのが見逃せません。

以前から不具合の多かったノズルでホコリを吸い取る方式をやめて、フィルターを動かしてブラシでかき取る方式に変えています。

加えて、取ったホコリを屋外に排出する「自動排出式」と「ダストボックス式」を切り替えることができる構造になっています。
「自動排出式」はホコリが詰まる不具合が多い方式なので、「ダストボックス式」に切り替えることでこのハイスペックなXシリーズを安心して購入することができます。



パナソニックエアコン「エオリア」のEXシリーズの特徴

エオリアのEXシリーズは奥行きがコンパクトなモデル。

奥行き寸法239mmでX・AXシリーズなどの385mmよりも約15cm近くコンパクトに作られています。

2020年のモデルの中でこのシリーズだけフィルター自動お掃除ロボットに「自動排出方式」と「ノズル移動式」を採用しています。

このフィルターお掃除ロボットの構造はトラブルが多発しているので、このシリーズを購入するのはおすすめできません。



パナソニックエアコン「エオリア」のGXシリーズの特徴

エオリアGXシリーズは高さがコンパクトなモデル。

高さ249mmで他のモデルの295mmと比べて約5cmも高さが低く押さえられています。

それ以外の機能はほとんどEXシリーズと変わりません。

一つだけ大きく違うのは、フィルター自動お掃除ロボットの構造。

このGXシリーズのフィルター自動お掃除ロボットはホコリを「ダストボックス式」にためる構造です。

フィルターからホコリをかき取るのは「フィルター移動式」で、以前からある「ノズル移動式」のような不具合が起きにくい構造になっています。

パナソニックエアコン「エオリア」のJシリーズの特徴

エオリアのJシリーズはフィルター自動お掃除ロボットが搭載されていないモデルです。

ナノイーXは搭載されているので、加熱・乾燥と高濃度ナノイーXを使った内部クリーンでエアコン内部のカビを強力に防いでくれます。

パナソニックエアコン「エオリア」のFシリーズの特徴

エオリアのFシリーズは、最もシンプルなスタンダードモデル。

フィルター自動お掃除ロボットやナノイーXなどの機能は搭載されていません。

シンプルにお部屋を冷やしたい・温めたいという方にピッタリのモデルです。

パナソニックエアコン「エオリア」のPXシリーズの特徴

2022年に新たに登場したPXシリーズ。

PXシリーズは「寝室用モデル」となっていて、寝室での使用を想定したモデルです。

深部体温が理想形である「Vカーブ」を描くように起床時間に向けて徐々に室温を上げていく機能を持っています。

具体的には、枕元に「ベッドサイドセンサー」という7cm四方のユニットを置くことで就寝場所の温度をさらに緻密に検知して「冷えすぎ」などを防いで睡眠に適した温度コントロールをするというものです。



パナソニックエアコン「フル暖エオリア」のUXシリーズの特徴

フル暖エオリアのUXシリーズは寒冷地仕様のモデルです。

TXシリーズとの違いは、寒冷地仕様モデルとして大きな違いは、「ハイブリッド・エネチャージシステム」があるかどうかです。

「ハイブリッド・エネチャージシステム」とは、暖房時に室外機につく霜を蓄熱した排熱で溶かす機能です。
通常は室外機に霜がつくと、室外機の霜取り運転をするために暖房を停止します。
「ハイブリッド・エネチャージシステム」があれば、暖房を停止しないで霜取り運転をおこなってくれます。

フル暖エオリアには2シリーズありますが、このUXシリーズは2021年モデルからフィルターお掃除ロボットが「ダストボックス方式/自動排出方式」の切替可能になりました。
TXシリーズはトラブルの多い「自動排出方式」と「ノズル移動式」の構造になっているのでおすすめできません。

パナソニックエアコン「フル暖エオリア」のTXシリーズの特徴

フル暖エオリアのTXシリーズは、寒冷地仕様の暖房強化モデルです。

暖房強化モデルのわりには、UXシリーズにある「ハイブリッドエネチャージシステム」のような霜取り運転時に暖房を止めないような機能もないので、選択する理由が見当たりません。

フル暖エオリアには2シリーズありますが、このTXシリーズはトラブルの多い「自動排出方式」と「ノズル移動式」の構造になっているのでおすすめできません。

2022年最新パナソニックエアコンエオリアのおすすめ機種は?

パナソニックのエアコン「エオリア」を購入するなら、

  • Xシリーズ
  • GXシリーズ

がおすすめでしょうか。

寒冷地以外の地域に住んでいて暖房にエアコンを使用しているのなら、今年から登場した無給水加湿のLXシリーズも選択肢に入りますが、「加湿器使えばいいじゃん」と考えると高価過ぎる気もします。

最もコスパがいいのはGXシリーズです。

2021年まではXシリーズに次ぐハイグレード機種だったので機能的には十分です。
その割に購入価格が7万円ほど変わってくるので、GXシリーズが最もコスパがいいのでおすすめです。



パナソニックエアコン「エオリア」のまとめ

「自動排出方式」しかなかったパナソニックのお掃除機能付きエアコンは、

  • 掃除中にうるさい
  • お掃除機能部が壊れやすい
  • 掃除費用が高い(自分でやるとしても手間がかかる)

など、はっきり言っていいところがありませんでした。

個人的には、絶対買わないお掃除エアコンのメーカーでしたが、お掃除ロボットの構造を大幅に改善してきたことで、モデルと値段次第では購入の選択肢に入るようになってきたと思います。

 

最後まで読んでいただき有難うございました。
この記事が参考になれば嬉しいです。



コメント

  1. 伊能敬和 より:

    こんばんは

    パナソニックエアコンの自動排出関連の検索でたどり着きました。

    実は、Xシリーズの2019年モデルを契約して、いざ取付けとなった時点で、取付け業者さんが自動排出のパイプが通せないので取り付けできないとなり、一旦キャンセル。
    販売店と相談した結果、2020年モデルならダストボックス式に切り替えられるので、こちらなら取付けできるということでほぼ同じ条件で2020年モデルにしました。取付けは9/16の予定です。

    しかし、せっかくついている機能が活かせないのは残念だと思い、何か手はないかと検索していたところ、こちらの記事を拝見しました。
    自動排出は、そんなに故障がおおいのでしょうか?
    たとえ配管が通せるとしても、ダストボックス式に変更しておいた方が良いでしょうか?

    古い記事に対するコメントで恐縮ですが、ご意見をお聞かせ頂ければ幸いです。

    • けん より:

      こんにちは。

      ちょっとご返信が遅くなってしまいすみません。

      「せっかくついている機能が活かせないのは残念」と思われているとのことですが、ダストボックス式にしてあるほうが何かと好都合だと思いますよ。
      くわしくは記事中にある通りなのですが、とにかくトラブルが多い方式なのは間違いありません。

      以前はシャープも同様に屋外排出方式でしたが、現在は完全に廃止してダストボックス式に切り替えています。
      シャープも非常にホコリ詰まりの多いメーカーでしたので、クレームも多かったようです。

      最近はどこのメーカーのフィルターお掃除機能もほぼ同じ構造になってきました。
      その中で淘汰された方式ということは、それだけデメリットが多いということが言えるのではないでしょうか。

      個人的には、「お掃除機能付きエアコンを購入するなら絶対パナソニックは買わない」と思っていたほどです。
      シャープも同様に個人的には買わないメーカーの一つでしたが、まだ分解が比較的楽だったのでマシかなという感じでした。
      逆に分解掃除にかかる手間を考えたらパナソニックはありえない選択肢でしたね。

      ご質問についてですが、私なら絶対にダストボックス式に変更して使います。

      ちなみに、どちらの方式だとしても年に1回くらいは、ちゃんとフィルターが掃除されているか確認したほうがいいですよ。
      特にダイニングキッチンなどに設置されていると、どうしても油煙を吸い込むのでフィルターの目が詰まってしまっていることが多いですから。

  2. えるまま より:

    最近自動お掃除をしてくれなくなって「手動」を試してみても駄目
    10年経ってるから寿命かな、エアコンクリーニングで治るかなと悩みどころ」
    高かったからもったいないなーとしがみつきたくなるけどシンプルなやつに替えたほうがいいのかな

    • けん より:

      コメントありがとうございます。
      「自動お掃除をしてくれない」というのがどういう状況下によりますね。
      お掃除ノズルが左右に動いているのにホコリが取れていないなら換気ファンの目詰まりの可能性が高いですが、通常のエアコンクリーニングでは換気ファンを分解してお掃除まではしてくれません。
      もしかしたら、個別に対応してくれるかもしれませんが、ファンモーターが故障している可能性もあります。実際に私は何度も見ていますので。
      お掃除してくれなくなっているのに気付いたということは、普段からフィルターのチェックをされているということですから、買い替えるならシンプルなものののほうがいい気がします。
      ただ、シンプルなものにするのであれば、今のエアコンを自分でフィルター掃除しながら使っていけばいいと思います。
      エアコンクリーニングを頼んでみて、直ればラッキー、駄目なら自分でフィルター掃除でいいかと。

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