エアコンクリーニングの頻度は何年に一回がベスト?時期によって効果が違う?

「エアコンを購入してから数年たったけど、もうエアコンクリーニングしたほうがいいのかな?」

なんて迷っていませんか?

エアコンクリーニングって何年に1回くらいしたほうがいいのか、その頻度がわからないという人は多いようです。

私は仕事でエアコンクリーニングを16年ほどやっていますが、たくさんのエアコンの汚れ具合を見てきました。

毎年業者に頼めればいいけど、結構なお値段しますよね?

せっかく業者に高いお金を払って依頼するのであれば、最も効果的な時期掃除の頻度、どれくらいの効果があるものなのかを知っておきたいところ。

エアコンクリーニングのプロとして、そんな疑問にお答えしていきたいと思います。



エアコンクリーニング時期はいつがベストタイミングなの?

エアコンクリーニングの最適な時期はズバリ冷房を使い始める前です。

だいたい梅雨の時期から冷房を使い始める方が多いと思いますので、5月から6月頃と言ったところが最適な時期といえます。

エアコンが汚れる(=カビが繁殖する)のは冷房を使った時だけです。
暖房を使ってもカビは繁殖しませんし、むしろ熱で殺菌されるくらいです。

なので、冷房を使い始める前にエアコン内のカビやカビのエサになるホコリなどをキレイに洗い流しておけば、カビが繁殖するのを最大限抑えることができるのです。

暖房運転でも、部屋の中のホコリをエアコンの室内機の中に吸い込みますから、”ホコリがたまる”という意味では汚れるのですが、これは健康面では特に問題はありません。

ただし、このホコリはカビのエサとなるので、「冬に暖房も使っているよ」という方は冷房使用時のカビも生えやすい環境だという事はおぼえておいてください。

どうして冷房の時だけカビが繁殖するの?

どうして冷房のときだけカビが繁殖するのでしょう?

それは冷房のときだけエアコン内部に水が発生するから。

冷房は、エアコンの室内機の中にある”熱交換器”といわれる網状になっている部品を冷やして、その網状の隙間に風を通すことで空気を冷やします。

空気の中には水蒸気(湿気)が含まれているので、これが冷やされることで水になります。
ちょうどコップに冷たい水を入れた時に、コップの外側に水滴がつくのと同じ状況です。
これと同じ原理でエアコンの中で水ができるんです。

部屋の空気を冷やせば冷やすほど、どんどん水が出てくるのですが、熱交換器からしたたり落ちた水は、一旦エアコン室内機の中にあるツユ受け(ドレンパン)に溜まります。

そしてツユ受け(ドレンパン)に繋がっているドレン(排水)ホースを通って屋外に排出されているのです。

エアコンが吸い込む空気は、当然部屋の中のホコリや、雑菌なども一緒に吸い込んでいます。
熱交換器やツユ受けについた水は、自然にまかせてたれて、自然にまかせてゆっくり外に流れ出ています。

冷房を止めても、エアコンの中にある水はすぐに流れてなくなったりしません。

水は、エアコンの中でずーっととどまっています。
たまった水は、1日や2日どころではなかなか乾かないもの。

そして、乾く間もなく、また冷房をかけるという事が繰り返されることになります。

冷房を切った室内はすぐに温度が上がりますよね?
特に夏の昼間はあっという間です。

しかも、エアコンの設置場所は天井近くの高い位置。
真っ先に温度が上がります。

こうして高温多湿のカビの楽園が出来上がるので、冷房を使うとカビが繁殖するんです。

対して暖房運転は、部屋全体を温めるドライヤーみたいなものですから、エアコン内部はカラッカラで乾燥しているのでカビは生えません。

これが、冷房の時だけカビが生えるという理由です。



エアコンクリーニングの効果は?

エアコンクリーニングの主な効果は3つあります。

  • 冷房の効きが良くなる
  • 電気代の節約になる
  • カビ菌などを吸い込むことで起こる健康被害を防げる

最もわかりやすくて大きな効果は、やはり冷房の効きがよくなること。

エアコンクリーニングをしたあとにお客さんからよく言われるのが、

「エアコンクリーニングをしてもらったら、設定を2℃~3℃上げても寒いくらいになった」

ということです。

なかには5℃以上設定を上げた、なんてお客さんもいるくらいです。

エアコンクリーニングで実際に節約できる電気代

冷房の効きがよくなることで、設定温度を高くすることが出来るので、それだけエアコンの負荷が少なくなって、電気代も節約することが出来ます。

最近のエアコンでは、1℃の設定の違いで約10%~13%の電気代が節約できると言われています。

例えば2.8kW(8畳~12畳用)のエアコンの節約額は、1時間あたり1℃で1.5円程度の節約になります。※1kW/h=27円で計算

これが設定温度を3℃上げることができたとしたら、1時間あたり4.5円の節約ができることになります。

1日8時間使用したとして、1ヶ月で1,116円も節約できる計算になりますね。
計算式:4.5円/1時間×8時間×31日=1,116円

エアコンクリーニングでぜんそく持ちの子供の調子がよくなった

わたしのお客さんの中には、お子さんがぜんそく持ちのかたがみえます。

そのお客さんが口を揃えて「エアコンを掃除してもらった後はぜんそくの咳がおさまる」と言われます。

私自身はぜんそくやアレルギーなどはないので実感することはないのですが、敏感な方には健康被害をなくす効果があるようです。

そういった疾患のない人でも、夏の疲れがたまっている時に影響が出てくることもあるので注意が必要です。



エアコンクリーニングの頻度は?期間は何年に1回が目安?

業者にエアコンクリーニングを頼む頻度は何年に1回を目安にするのが最適なんでしょうか?

もちろん、毎年業者に依頼できればいいんですが、1台10,000円~20,000円ほどの費用がかかかるので、そうもいきませんよね。

実は今まで書いた、「カビ臭い」や「冷房の効きが悪い」と言う症状が出てくるのは、かなり汚れ(=カビ)が酷くなってしまった末期症状だったります。

エアコンクリーニングの時期を判断するのに一番いい方法は「カビのニオイと目視」で判断することです。

まずはニオイで判断。

エアコンをつけた時や、エアコンに顔を近づけたときに「カビ臭い」と感じたらエアコンクリーニングの時期だと判断して間違いないです。

次は目視で判断。

どこを見るかというと、エアコンの吹き出し口
そして、吹出口の奥のほうにある送風ファン

ここにカビがついていないかチェックします。

エアコンは停止ボタンを押すと吹き出し口にある風向ルーバーが閉じてしまって、中を見ることが出来ませんが、指でゆっくり開けてやればかんたんに動きます。

吹き出し口の中に黒い点々が見えたら、それは間違いなくカビです。

吹き出し口の中が、黒やグレーといった暗い色でわかりにくい場合は、綿棒や指を入れて少しこすってみるといいでしょう。
真っ黒な汚れがついてきたら、それはカビだと思って間違いありません。

更に奥にある、送風ファンの羽根の部分がモココモしていたら、それもカビですよ。



エアコンクリーニングの頻度・間隔

よく「エアコンクリーニングの頻度は何年ごとにやればいいですか?」とか「エアコンクリーニングは何年の間隔で依頼すればいいですか?」と聞かれます。
この仕事をしていて、最も多い質問かもしれません。

いつもお答えするのは
「エアコンクリーニングの頻度は期間ではなくて使用環境使用頻度によって違ってきます」という事です。

お客さんの希望している答えは「何年に一回」といったわかりやすい答えだと思うのですが、明確な答えはありません。

設置してから10年以上経っているエアコンでも、たまにしか使わないものは掃除の必要がないくらいとてもきれいです。

逆に、1年前に購入した新しいエアコンでも、エアコンクリーニングの際にドロドロの汚水が中から出てくることがあります。

後者のような汚れの酷いエアコンに共通しているのは

  • 家族の人数が多い
  • 冷房をかけている時間が長い
  • 人が集まるリビングなどに設置されている

などの使用環境です。

こういった環境に設置しているエアコンの掃除頻度は、大抵の場合1年か2年に1回が最適だと言えます。



エアコンクリーニングの頻度と時期の目安のまとめ

今までにたくさんのエアコンの汚れを見てきた経験と、自宅のエアコンクリーニングの頻度や汚れ具合から、部屋ごとのエアコンクリーニングの頻度の目安をまとめてみました。

部屋の種類 エアコンクリーニングの頻度
LDK 1年か2年に1回
寝室(就寝中つけっぱなし) 2年か3年に1回
寝室(2~3時間で切) 5年前後に1回
子供部屋 3年~4年に1回

あくまでも目安なので、できる限り自分の目と鼻で確認することをおすすめします。

 

 最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事が参考になると嬉しいです。



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