縁の下の力持ち的存在のエアコン室外機。
普段は全く気にも留められないこのやたらデカい機械。
室外機って何の役割があるか知ってる人ってどれくらいいるのだろう。
ご存知の通り、エアコンは室内の壁につける室内機と、室外の主に床に置く室外機とが太いパイプでつながっています。
両方あって初めて冷房や暖房が使えるわけです。
夏場冷房を使っているときに室外機から生ぬるい風が出てきてるのに気付いたことがある人も多いのではないでしょうか。
普段エアコンを使うときは室内機しか見ることが無いので、室内機にはなじみがあると思います。
でも、エアコンの心臓部は実は室外機なんです。
といって室外機を覗いてみても中は結構ガランとしていて、スカスカな感じ。
そんなに重要な機械のようには見えません。
エアコンクリーニングの業者のホームページを見ても、室外機のクリーニングについてはほとんど詳しく書かれていません。
今回はそんなエアコン室外機の役割や掃除について書いてみたいと思います。
エアコンの室外機の役割は?何が入ってるの?
エアコンの室外機は一体何をしているのでしょうか?
実はエアコンの室外機も、室内機とほぼ同じ役割をしているのです。
そして、暖房と冷房で役割を入れ替えて運転しています。
冷房の時は、室外機は室内から取り込んだ熱を室外機から吐き出します。
暖房の際は、室外機で作った熱を室内機から放出します。
これは、気体や液体が、圧縮するときに熱を発生して、膨張する時にまわりの熱を奪うという現象を利用しています。
そしてその圧縮や膨張を強制的に起こす装置をコンプレッサーと呼びます。
正確にはコンプレッサーは圧縮するだけですが。
このコンプレッサーが室外機の中に設置されているというのが、室外機が心臓部だと言われる理由です。
エアコンはその機種によって「〇畳用」といった具合に、どのくらいの広さに適合するか能力が決まっています。
その能力を決めるのが、このコンプレッサーの能力の違いなのです。
そして背面と側面を覆っているのが熱交換器。
室内機にあるのと同じように、銅管の周りを放熱用のアルミフィンで覆っている巨大な部品です。
この銅管の中を冷媒ガスが通っていて、その冷媒ガスを冷やすのが役割。
冷却のための送風用についているのがでっかいプロペラ。
コンプレッサーの中にはモーターが入っていて、そのモーターやプロペラのモーター等を制御するための電装基盤が、室外機の中の一番上に設置されています。
室外機の中は、部屋の中にある室内機と比較して、非常に簡素な造りになっていて結構な風雨にも耐えるほど頑丈な造りといえます。
エアコン室外機は掃除の必要性はあるの?
エアコンの心臓部である室外機の掃除は必要なのでしょうか?
結論を先に言うと、室内機よりも室外機のほうが掃除による冷房能力の改善効果があります。
ただし、”汚れていれば”と言う前提が付きます。
室外機は、屋外にあるがゆえにカビたりしません。
特に冷房で使用している時は、室外機の熱交換器は熱を持つのでカビることはありません。
カビたところで臭いが気になることもないので問題ないのですが。
あとは、背面から室外機を見た時に、熱交換器にわたぼこり等がつまっていなければ、室外機のクリーニングは必要ないと思っていいのです。
例外として、コケが生えやすいような常にジメジメしたようなところに室外機が設置されている場合や、本来は銀色であるはずの熱交換器のアルミフィンがスス等で真っ黒になっているような場合は、掃除をしたほうがエアコンの効きがよくなったり、電気代が節約になったりする可能性はあるかも。
エアコン室外機の掃除は業者に頼まず自分でスプレーしても良い?
エアコンの室外機が汚れていたらどうしたらいいのでしょう?
室外機は台風などの暴風雨に吹かれてもそうそう壊れるものじゃないので、業者に頼むまでもなく自分でやってしまって問題ありません。
大抵の場合はわたぼこり等の汚れが、熱交換器の外側に付着していることが多いので、これを取り除く程度で済むはずです。
↑ 室外機のうしろ側のフィン。 完全に詰まってしまっている。こうなると掃除が必要。
まずは、少し硬めのブラシで上から下に、アルミフィンの溝に沿って表面についているホコリを掻き取りましょう。
わたぼこりが多い時は掃除機で吸い込みながらやると、せっかく取ったホコリが隙間に詰まってしまうようなこともないので安心。
ホコリが付着してないかどうかは、まめに見ることをお勧めします。
このホコリが付着したままになっていると、エアコンを使っていない間にホコリが湿気を吸ってしまって、アルミフィンを錆びさせてしまう事があるからです。
アルミは白く粉をふいたように錆びるのですが、錆びると冷却効果を損ねますし、そこに黒い汚れが付着してやがてボロボロになってしまいます。
ホコリを取ってみて、アルミフィンが黒っぽい感じに見えるなら、ここで初めてエアコン洗浄スプレーの出番。
スプレーをやや斜め下向きにして、上から順番にスプレーを噴射していきます。
一番上に電装基盤があるので、上向きには噴射しないようにしたほうが無難かな。
エアコン洗浄スプレーがなかったら、ホースで水道水をかけながらブラシで上下に撫でてやるだけでもいいです。
私がやる時は、外装カバーを外して、プロペラもモーターごとコネクターから抜いてしまって、電装基盤を養生してからやるのですが、そこまでやらなくてもあまり効果は変わらないと思います。
室外機に関しては。
室外機の分解洗浄も、室内機のクリーニングと一緒に業者に頼めば5,000円前後でやってくれるところがほとんどなので、自分でやる自信が無ければ業者にお願いしてみてもいいかもしれません。
エアコンスプレーで室外機も掃除する
エアコン洗浄スプレーはアルミフィン用なので、室外機の掃除にも使えます。
室外機の汚れの殆どはホコリや砂、チリの付着です。
エアコンスプレーがなくても水だけで掃除することもできます。
室外機掃除のやり方
室外機はその背面と側面の熱交換器(アルミフィン)から空気を吸い込んで、プロペラファンによって前方に吐き出しています。
後ろから空気を吸うので、ホコリが付くのは熱交換器の外側がほとんどということになります。
このホコリを取り除くには、まず掃除機とナイロンの硬めのブラシを用意して掻き出すようにしながら吸い取ります。
ホコリがこびりついてブラシで取れない時は、熱交換器の前面(内側)から外側に向けてスプレーや水を吹き付けましょう。
前面からスプレーや水をかけるのが難しいのであれば、ブラシでホコリを掻き出しながら散水ホースで水を掛けてもいいですよ。
室外機は台風の雨に打たれても壊れない
室外機にも電装基板やコンプレッサーなどの電装部品がありますが、台風などの風雨でも壊れない設計になっているので、洗剤や水をある程度勢いよく掛けても壊れる心配は殆どありません。
ただ、室外機の天板のすぐ下に電装基板があるので、下から上に向けてお水を噴射するのは避けてくださいね。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事が参考になったら嬉しいです。
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