普段のお風呂の掃除といえば浴槽や蛇口まわりがメインですが、地味に大変なのがドアの掃除ではありませんか?
お風呂のドアには通気口やレール溝などの細くて狭い隙間があって、ブラシがうまく届かなかったりします。
そんな狭い隙間でもクエン酸を使えば簡単に汚れを落とせちゃいます。
お風呂の中なら水や洗剤をジャバジャバかけて洗えるんですけど、ドアとなると外に水をこぼしてはいけないという意識からちょっとやりにくかったりします。
特にドアのすりガラスの外側やパッキンの掃除のやり方がわからないという人も多いのでは?
プロとしてハウスクリーニングを11年以上やってきた経験から簡単なお風呂のドア掃除のやり方を紹介します。
お風呂場のドア掃除はなぜ大変?
お風呂のドアの掃除は結構大変です。
なぜ大変かと言うと、お風呂場と脱衣所の境目だからです。
お風呂のドアの内側なら洗剤やお水をどれだけ掛けても大丈夫ですけど、ドアの外はそうはいきません。
あまり豪快に水をかけたりすると、マンションの2階以上なら下の部屋への漏水事故にもなりかねませんからね。
お風呂ドアの外側やレール溝は勢いよく水を掛けられないので掃除しにくい上、あまり汚れが気にならないのでほとんどの人が毎日掃除しないのでは。
その結果、いつの間にか頑固な汚れが固まってしまって更に掃除を難しくしてしまっているんです。
しかもお風呂のドアにこびりついた汚れは、スケールと呼ばれる普通のお風呂用洗剤では落ちない汚れなので更に掃除が大変になるんです。
次の章では普段の浴室ドアの掃除の方法と、こびりついてしまった汚れの掃除方法も紹介していきます。
お風呂のドアの通気口が汚れる理由
お風呂場は水場ということもあって特に気密性が高く作られているので 、ほとんどこの通気口からしか空気が入ってきません。
通気口にはお風呂内の水蒸気が金属製のドアで冷やされて通気口付近に水滴が付いています。結露というやつですね。
そこに脱衣所のホコリを含んだ空気が吸い込まれてくるので、たくさんのホコリが通気口に付着してしまうんです。
そしてその湿ったホコリを放置してしまうと、水分中のカルシウム分が結晶化してカチカチの硬い汚れに変化します。
しかも汚れを抱き込んでいるので黄ばんでいたりして見た目がよくありません。
さらに黒カビなども生えやすくなってしまうので、最終的には真っ黒になってしまいます。
更にこれを放置すると、水分がドアの塗装の下まで入り込んで下の金属(大抵はアルミ)を腐食させて取り返しがつかない状態になってしまいます。
お風呂のドアの通気口の掃除のやり方
お風呂のドアの通気口には構造上ホコリがたくさん付いてしまうので、まめに掃除をしておきましょう。
ほったらかしておくとなかなか取れない結晶化した硬い汚れに変わってしまって、ホントに掃除が大変になります。
先程も書いたようにアルミのドアを錆びさせる原因にもなるので要注意ですよ。
普段の掃除のやり方は簡単で、内開きのドアなら開けた状態でシャワーを勢いよく掛けてやるだけです。
狭い隙間の汚れ取りには下のようなブラシがあると便利です。
あとは細い棒状のものに雑巾などの布切れをつけて水気を簡単に拭いておけば完了です。
ドアの通気口の汚れが既に硬い汚れになってしまっている場合の掃除方法については次の手順で汚れを落とします。
- クエン酸水を霧吹きなどのスプレーボトルに入れてドア通気口に吹付け、しばらく放置(約5分)。
- シャワーなどで洗い流す。
- クエン酸ではびくともしない分厚い汚れには、「サンポール」などの酸性トイレ洗剤をティッシュにたっぷり染み込ませて貼り付け。
- 5分~10分ほど放置したらティッシュを取り除いてシャワーなどで洗い流す。
サンポールより下のようなお風呂専用の酸性洗剤を1本持っておくと、お風呂のいろいろな汚れに使えるので便利ですよ。
お風呂場ドア下のレール溝の隙間掃除
最近のユニットバスは出入り口のドア下に段差がなく、そのかわりにレール状の溝が作られているものが多くなりました。
このレール溝がないと洗い場のお湯が全部脱衣所に流れて出ていってしまうんですね。
レール溝はメーカーなどによって構造が多少違いますが、小さい排水口が必ず付いています。
レールが外せるものもありますので、外せる場合は外して掃除しましょう。
レール溝の普段の掃除の仕方は軽くブラシで擦ってお水を流すだけです。
直接シャワーをかけるとあふれるので、ペットボトルやジョウロを使って流してやるといいでしょう。
私は畳んだタオルを手でレールの横に押し付けながらシャワーで流してしまいますけどね。多少水が漏れてもすぐに拭き取れば問題ありません。
レール溝も掃除をまめにしてやらないと硬い結晶化した黄ばんだ汚れに変わって掃除が大変になりますよ。
お風呂のドアの黄ばみ汚れ掃除にはクエン酸
お風呂のドアによく付いているのが黄ばんだカリカリの汚れ。
この黄ばんだカリカリ汚れの正体は、ガラスの鏡に付くウロコ状痕といわれる水アカと同じもので炭酸カルシウム(石灰)です。スケールなんて呼び方もされます。
この黄ばんだ汚れは酸に溶ける性質があるので、除去するにはクエン酸を使うのが効果的です。
100円均一にも売っていますので、1つ購入しておくといいですよ。
酸性のトイレ洗剤「サンポール」などを使うという手もあります。
お風呂のドアに付いた黄ばんだ汚れの掃除は、直接かけるのではなくティッシュに染み込ませて貼り付けたあとしばらく放置します。
放置する時間は5分程度で大丈夫ですが、取れない時は繰り返しやってみて下さい。驚くほど綺麗になりますよ!
お風呂場ドアのガラス外側の掃除の方法
お風呂のドアガラスと言ってもほとんどは樹脂製のすりガラス状のものが使われていると思います。
表面がザラザラなので水分や汚れが留まりやすくて、いつの間にかムラムラに汚れてしまってるんですよね。
ドアのすりガラスと外側の掃除方法を紹介します。
お風呂のドアのすりガラスの汚れ掃除のやり方
これも水道水に含まれる炭酸カルシウム(石灰)や石鹸カス(脂肪酸カルシウム・マグネシウム)なので、酸に溶ける性質があります。
浴室ドアのすりガラス状の部分の掃除にもクエン酸が効果的です。
霧吹きでドアにクエン酸を吹き付けた後ティッシュを貼り付けていって、その上から更にクエン酸を吹き付けて5分ほと放置して流せば完了です。
乾いた後に白いムラが残っていたら、放置時間を長くするなどして繰り返しやってみて下さい。
お風呂のドアの外側の掃除の方法
内開きのドアなら全開にしてやれば洗剤やお水を掛けて掃除できますが、引き戸や折り戸の場合はどうすればいいのでしょうか?
引き戸の外側の掃除は残念ながらそのままで簡単にできるやり方はありません。
私は引き戸の場合は完全に取り外して浴室内に立てかけて掃除しています。
とはいえドアの取り外しは簡単ですし、比較的軽いのでそれほど大変ではないはずです。
折り戸の場合は完全に取り外さず、片側だけレールから外して掃除します。
開き戸を開ける感じで浴室側に開いた状態にするわけです。
レールから外すのは固定されている側ではなく、スライドして動かす側なので間違えないように。
上側にスライドつまみがある場合は押し下げてやると簡単に外せます。
ドアを締めた状態でつまみをスライドして浴室側に軽く押してやります。
ドアの上下のレールに掛かっているプラスチックの部品をマイナスドライバーなどで引っ込めてやると簡単に外れてきますので、折り戸の掃除に苦労している人は一度試してみるといいですよ。
お風呂ドアのゴムパッキンとモヘアのカビ掃除
お風呂のドアには4辺にゴムパッキンやモヘアでお水が漏れにくいような作りになっています。
ゴムパッキンは水が留まりやすい上、ドアを締めた状態だとなかなか乾燥しないのでどうしてもカビやすくなってしまいます。
ドアパッキンがカビないようにする予防策は、お風呂を使用した後になるべくドアを開けっ放しにしておくこととホコリを溜めないこと。
雑巾や吸水タオルなどで水気を拭き取っておくとなおいいです。
お風呂の横と上のドアパッキンには断面がU字型のものがよく使われていますが、竹串などにティッシュや薄い布を被せてU字の内側のホコリをとっておくとホコリが湿気を含んでカビやすくなるのを防いでくれますよ。
それでもカビは出てしまうと思います。
大切なのはカビが出たらすぐにカビ取り剤で取り除くこと。
すぐにカビ取りすれば簡単に取れますが、放おって置いてパッキンの奥までカビの菌糸が入り込んでしまうと何をやっても全く取れなくなります。
ドアの蝶番側にはモヘアと呼ばれる短い毛の生えたものがパッキン代わりに使われていることがあります。
このモヘアは真っ黒に汚れていることが多いですが、カビではなくドアと擦れた事による汚れなので洗剤をかければ元の真っ白(灰色が多いかも)な色に戻りますよ。
お風呂のドアの通気口はなぜあるの?
ほとんどのお風呂のドアの下側には通気口がありますが、隙間が狭くて掃除がしにくいので困りますよね。
通気口という呼び名以外に、換気口だとかギャラリなどとも言ったりします。
この章ではドアの通気口が下側に付いている理由と、無いとどうなるかを説明しています。
ドアの通気口について知っておくとよりお掃除がやりやすくなりますよ。
なぜ通気口はドアの下側に付いているの?
通気口って別になくてもいいような気がしますが、構造上必ず必要なものなんです。
なぜ必要なのかと言うと、お風呂の換気の流れをスムーズにして、ドアの開け閉めなどに支障がないようにする役目があるためです。
お風呂場には換気扇がついていますが、この換気扇で湿気を含んだ浴室内の空気を外に出しています。
空気を外に吐き出すということは、その分の空気を他から取り入れないといけません。
これが通気口が存在する理由です。
換気扇は天井付近の高い位置についているので、空気の取入口である通気口を低い位置に設けてやることで、空気が下から上へスムーズに流れてお風呂場全体の換気ができるようになっているんです。
これがドアの下部に通気口がある理由になります。
お風呂のドアに通気口がないとどうなるの?
この空気の取り入れ口である通気口がないとお風呂のドアの開け閉めが重たくなったり、折り戸の浴室だと勝手にドアが開いたりしてしまいます。
お風呂の換気扇を回している時は、お風呂の中は外より気圧の低い「負圧」という状態になっています。
この負圧の状態だと浴室の内側へ向けて引っ張る力が働いているので、内開きのドアが引っ張られて閉めにくかったり、折り戸が引っ張られて開いてしまったりするわけです。
どうしても放置してしまいがちなお風呂のドアですが、こびりついた汚れはクエン酸を放置でほぼキレイになっちゃいます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント